ケッペンの気候区分の温帯気候Cに、Cfa、Cfbがあります。まず温帯気候について簡単に解説をした後、Cfa、Cfbがの違いについて解説します
温帯C の条件
温帯C となる条件は、次の3つです。
- 年間を通して一定以上の降水量
- 最も暖かい月(夏)の平均気温が10℃以上
- 最も寒い月(冬)の平均気温が-3℃以上18℃未満
これらがそろった地域が温帯C となります。
温帯C を分ける
そして温帯C はCs、Cw、Cfa、Cfb、Cfcに分けられます。f は降雨があって湿潤であることを意味しています。
ここから、Cfa、Cfb、Cfc の違いを解説していきます。Cf が付く気候区分は、
- 温暖湿潤気候 Cfa
- 西岸海洋性気候 Cfb・Cfc
に分けられます。西岸海洋性気候には、Cfb とCfc がありますが、西岸海洋性気候Cfb・Cfc とひとくくりにされることが多いです。
それらの判別方法は、
- 年間の最暖月(夏)の平均気温が22℃以上であると a が付いて、Cfa
- 年間の最暖月(夏)の平均気温が22℃未満であると b または c が付いて、Cfb・Cfc
となります。
- Cfa は、温帯Cで、一年を通して雨が降り(f)、夏の平均気温が22℃以上で暑くなる地域
- Cfb ・Cfcは、温帯Cで、一年を通して雨が降り(f)、夏の平均気温が22℃未満で涼しい地域
となります。
これらのCfa、Cfb、Cfc の違いをまとめると、
気候区分 | 最暖月(夏)の平均気温 | 特徴 |
---|---|---|
Cfa | 22℃以上 | 温帯Cで、一年を通して雨が降り、夏の平均気温が22℃以上で暑くなる地域 |
Cfb・Cfc | 22℃未満 | 温帯Cで、一年を通して雨が降り、夏の平均気温が22℃未満で涼しい地域 |
温暖湿潤気候Cfa の都市には、日本の東京、アメリカのニューヨーク、オーストラリア東部のブリズベン、アルゼンチンのブエノスアイレスなどがあります。
西岸海洋性気候Cfb の都市には、イギリスのロンドン、フランスのパリ、ドイツのベルリン、オーストラリアのメルボルン、ニュージーランドのクライストチャーチなどがあります。
Cfc とは?
西岸海洋性気候は、
- Cfb
- Cfc
に分かれます。通常ではひとくくりにされることが多いです。
温帯C のなかに、温暖湿潤気候Cfa と、西岸海洋性気候Cfb、西岸海洋性気候Cfc の3つがあるわけです。
Cfa と、Cfb・Cfc の判別方法は上に書きました。では、西岸海洋性気候の中にあるCfb とCfc は、どのように判別するのかというと、
- 月の平均気温が10℃以上の月が4か月以上あると、Cfb
- 月の平均気温が10℃以上の月が4か月未満だと、Cfc
となります。
気候区分 | 最暖月(夏)の平均気温 | 月平均気温が10℃以上の月 |
---|---|---|
Cfa | 22℃以上 | ー |
Cfb | 22℃未満 | 4か月以上 |
Cfc | 22℃未満 | 4か月未満 |
Cfc の都市には、アイスランドのレイキャヴィークがあります。
一年を通してある程度の雨が降ります。緯度が高いので夏は涼しく、かといって冬が極寒なわけではなくて、暖流である北大西洋海流の上を偏西風が吹くので、高緯度のわりには温暖な気候です。
年間の月ごとの平均気温をみると、0~11℃程度の範囲ですね。
アイスランドと同じくらいの緯度だと、ロシアのシベリア内陸部にでもいけば、冬には月の平均気温がマイナス20℃やマイナス30℃以下になってしまいます。それと比べるととても快適そうな気候ですね。
西岸海洋性気候Cfc は夏は涼しく過ごしやすい。月の平均気温が10℃を越える月が4か月未満ということですので、暑いと感じる時期がないか、とても少ない。
温帯C でもあるので、冬も極寒ではない。1年間での気温の変化が比較的小さい気候ですね。
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