乾燥限界とは、湿潤気候と乾燥気候の境目のことです。この乾燥限界の意味や計算方法について説明していきます。
乾燥限界とは
上記したように乾燥限界とは、湿潤気候と乾燥気候の境目のこと。
乾燥限界として降水量を定め、それよりもたくさん雨が降れば湿潤気候、雨が少なければ乾燥気候となります。
ケッペンの気候区分では、まず植生に着目して区分けをします。乾燥している地域、とても寒い地域だと植物は生育しにくく、樹木がありませんよね。
乾燥している地域かどうかの境目が乾燥限界ですが、降水量が多いか少ないかだけでは判断できません。なぜなら、夏に雨が降ったらすぐに蒸発してしまうけど、冬に降る雨ならすぐには蒸発しないからです。
気温や雨が降る時期との関係も考慮して、どのくらいの降水量だと湿潤といえるのか、あるいは乾燥といえるのか、を判断しないといけないのです。
次は、気温や雨の季節も考慮した乾燥限界を計算方法の手順について説明します。
乾燥限界の計算方法
s型、w型、f型なのかを判断する
まず、
- 夏季に乾燥するs型
- 冬に乾燥するw型
- 年中湿潤するf型
なのかを判断します。どのタイプなのかによって、乾燥限界の計算方法が変わってきます。
こちらの表の計算方法で判断をします。
s型 | (夏の最少雨月降水量 × 3) ≦ 冬の最多雨月降水量 |
w型 | (冬の最少雨月降水量 × 10) ≦ 夏の最多雨月降水量 |
f型 | 上の2つに当てはまらないもの |
s型、w型、f型それぞれの乾燥限界の降水量を計算する
次に、乾燥限界の降水量を計算します。
年間平均温度をt、乾燥限界の降水量をrとすると、
夏季に乾燥するs型 | r=20t |
冬に乾燥するw型 | r=20(t+14) |
年中湿潤するf型 | r=20(t+7) |
となります。
判定したい地域の降水量と乾燥限界の降水量を比べる
そして、判定したい地域の降水量が、
- 乾燥限界r以上であれば、湿潤気候
- 乾燥限界r未満であれば、乾燥気候
となります。
さらに乾燥気候の中では、年間降水量が
- r/2以上r未満だと、ステップ気候BS
- r/2未満だと砂漠気候BW
となります。
どの地域なのかによって、乾燥限界rの値は変わってきますが、おおよそ500mm程度となります。簡易的に覚えるのであれば、乾燥限界は500mm程度と覚えればよいでしょう。
年間降水量が
- 250以上~500mm未満だと、ステップ気候BS
- 250mm未満だと砂漠気候BW
です。
計算式の意味
上記した式をみると、年間平均気温tが高いほど乾燥限界の降水量の値は大きくなることがわかります。気温が高いほうが水分が蒸発してしまうので、土壌の水分は少なくなりますから、そのぶん、湿潤であると言うためには降水量が必要となるのですね。
冬に乾燥するw型では、20(t+14)となっていて、乾燥限界rがより大きな値になります。
夏季に乾燥s型 r=20tとなっていて、乾燥限界rが小さな値になりますね。
これは、冬に乾燥するw型では、夏に多くの雨が降っても蒸発してしまうので、湿潤と言うためには、より多くの降水量が必要となるからです。
以上、乾燥限界となる降水量の計算方法について書きました。
乾燥限界を考えるときには、この記事に書いたような順番にしたがって考えるとよいです。
いやー、テストがフアンクアドラードですねぇ☺
でも、テストでは出てクルトワなので、
勉強してカバーニしていくぅ!
つまり、そういうこと