「冬小麦」と「春小麦」の違いについて書きました。
冬小麦と春小麦の違い
- 冬小麦・・・秋に種を撒いて、冬を越し、春や初夏に収穫する
- 春小麦・・・春に種を撒いて、夏に育て、秋に収穫をする
違いのポイントは、“冬を越すかどうか”というところです。
冬を越すのが「冬小麦」です。
冬小麦のほうが育成期間が長いです。これは、冬の短い日照時間などの関係です。温暖な地域であるほど、収穫は早まります。
小麦はもともと寒さに強い植物で、基本は秋に種を撒いて、冬を越して、初夏に収穫するもの。つまり「冬小麦」ですね。アメリカ中西部やフランス、スペインなどでは、この冬小麦が栽培されます。
しかし、冬の気温が低くなって寒すぎる場所では、小麦が冬を越すことができません。そのため、春に種を撒いて、暖かい夏に育て、秋に収穫する「春小麦」を育てることになります。
アメリカ北部やカナダなど、緯度が高く寒冷な地域では春小麦が栽培されています。
冬小麦を育てる地域、春小麦を育てる地域
- アメリカ中央部、フランス、スペイン、中国の華北地方などでは「冬小麦」
- アメリカ北部、カナダ、ロシア、ウクライナ、中国の東北地方などの寒冷地域では「春小麦」
が栽培されます。
アメリカの冬小麦、春小麦の栽培地域です。
冬小麦の栽培地域であるカンザスシティの月平均の気温は、下記のグラフのようになっています。
春小麦の栽培地域であるアメリカ北部・ウィリストンの気温です。
比べると、春小麦の栽培地では、冬の冷え込みが強いのがわかります。
冬は非常に寒くて、栽培ができないのです。
同じく冬小麦の栽培地域であるスペインのマドリードの気温は、こちらです。
スペイン中央部の小麦畑です。
旅をしたのは7月で、冬小麦は収穫すでに済みでした。(秋に種を撒いて、冬を越し、春や初夏に収穫するのが冬小麦です。)
中国の西安付近で見た小麦畑です。時期は6月。
同じく冬小麦なので、すでに刈り取られていました。
まとめ
秋に種を撒いて、冬を越し、春や初夏に収穫するのが「冬小麦」で、アメリカ中央部、フランス、スペイン、中国の華北地方などで栽培されます。
春に種を撒いて、秋に収穫をするのが「春小麦」で、アメリカ北部、カナダ、ロシア、ウクライナ、中国の東北地方などで栽培されます。
違いのポイントは、“冬を越すかどうか”というところで、冬を越すのが「冬小麦」。
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