砂漠ができる要因を見ると、自然的な要因と、人為的な要因があります。
自然的な要因としては、亜熱帯高圧帯、寒流、内陸や山の風下側などの位置など、人為的な要因としては、過伐採、過耕作、過放牧などがあります。
この記事では、自然的な要因を説明していきます。
回帰線砂漠
回帰線砂漠とは回帰線付近に存在する砂漠です。回帰線付近の地帯は、亜熱帯高圧帯の影響を受けていてます。
ここは、赤道付近で発生した上昇気流が、高緯度に向かって移動し、ちょうど下降気流となる位置。
雨を降らせるのは上昇気流なのですが、回帰線付近では上昇気流が生じることがなく、1年中、雨が降らず、乾燥して、砂漠となっているのです。
サハラ砂漠、オーストラリア北西部のグレートサンディー砂漠、アフリカ大陸南部のカラハリ砂漠などがそうです。
内陸砂漠
内陸砂漠は大陸の内部に存在する砂漠です。海岸から離れている、また周囲を山脈に囲まれていて、湿った空気がやってこないのです。
ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠、カラクーム砂漠など。
雨陰砂漠(あまかげさばく)
湿った風が山を越えるときに、上昇してそこで雨を降らせます。雨を降らせた後は乾いた下降気流となり、その地域は乾燥して砂漠になります。この砂漠が雨陰砂漠です。
雨の陰となる側は、砂漠となるのです。
南アメリカのパタゴニアが代表例です。偏西風がアンデス山脈にぶちあたって雨を降らし、山を越えると乾いた風は下降気流となって大陸東側に吹き下ろします。
冷涼海岸砂漠
冷涼海岸砂漠とは、中~低緯度地域で、海岸沿いに冷たい寒流が流れているところにできる砂漠です。大陸の西岸に形成され、海岸砂漠とも呼ばれます。
内陸の温かい空気よりも、寒流が流れてきた海上の冷やされた空気のほうが重く、上昇気流が起きません。よって、雨雲も発生しないので、乾燥した地域になるのです。
海岸沿いをペルー海流が流れるチリのアタカマ砂漠、ベンゲラ海流が流れるアフリカ大陸南西部のナミブ砂漠があります。
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