三角州と三角江(エスチュアリー)の違い

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三角州と三角江(エスチュアリー)の違いについて書きました。※三角江は、エスチュアリ―またはエスチュアリともいいます。

どちらとも、河川が海に流れ込むところにできる地形ですが、その違いは、

  • 土砂が流れ出てつくられる地形は、三角州
  • 海水が入り込んでつくられる海岸地形は、三角江(エスチュアリー)

です。

三角州とは、河口部分に運ばれてきた土砂によってつくられた平地のことです。河川の流れで土砂が運ばれてきて、それがたまってできる地形。

河川による土砂の堆積作用によって低平地がつくられます。

どちらかというと、河川による土砂運搬の働きや、形成された土地にフォーカスしています。

広島の三角州/Google マップ

 

一方、三角江(エスチュアリー)とは、河口付近の土地に海水が侵入して、土地が水に沈み、ラッパ状に開いた入江のことです。

河川の流れで土砂が運ばれてきて土地が形成されたのではなくて、土地が水に沈んでこういった形の河口ができたということです。

どちらかというと、河口(海水)の形、沈水したことにフォーカスしています。

イギリスのテムズ川/今月の衛星画像のサイトから転載

 

日本の河川の特徴は、傾斜が急で河川の長さが短いことです。河川の堆積作用が大きくて土砂がどんどん運ばれくるので、エスチュアリーはほとんど形成されず、三角州が形成されやすいです。

そもそも、三角州も含めて、河川によって運ばれた土砂が堆積してできた平野のことを沖積平野といいます。

関連記事:沖積平野の地形の種類(扇状地、氾濫原、三角州)

 

その沖積平野は、上流から扇状地、氾濫原、三角州と呼ばれる地形が形成されていて、河口部にできる地形のことを、三角州といいます。

さらに三角州のなかにも、いくつかの種類があります。三角州の種類として、鳥趾状三角州、円弧状三角州、カスプ状三角州があります。

関連記事:三角州ができる仕組みと三角州の種類(鳥趾状三角州・円弧状三角州・カスプ状三角州)

 

三角江(エスチュアリー)は、沈水海岸の一種です。沈水海岸とは、海岸が沈む・または海水面の上昇することによってできた海岸のことで、種類としては、リアス式海岸、エスチュアリー、フィヨルドがあります。

関連記事:沈水海岸。リアス式海岸、フィヨルド、エスチュアリーの違い

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