アフリカ大陸の農業をまとめると、次のように
- 地中海性気候地域での地中海式農業
- 乾燥地域での遊牧やオアシス農業
- 北東部でのナイル川沿いの灌漑農業や放牧
- サバナや熱帯雨林での自給的作物の栽培や、プランテーション作物の栽培
- 南アフリカ共和国でのヨーロッパ的な農業
があります。
アフリカの各地域の農業を見ていくまえに、どんな気候になっているのかを知りましょう。
地中海に面したアフリカ大陸の北部は、地中海性気候です。
その南は、乾燥地域となり、赤道に近づくと、サバナ気候が現れます。ギニアなど赤道直下の国では、熱帯雨林気候となり、1年中多雨の地域となります。
ただ、東部に関しては、標高が高いので、熱帯ではなくて温帯になる場所があります。
アフリカの最南部では、狭い範囲ですがヨーロッパ的な温帯気候の場所もあります。
北部・地中海性気候地域の農業
モロッコの北部、アルジェリアの北部など、地中海に面した地域では、地中海式農業が行われています。
代表的な作物は、夏の乾燥に強いオリーブやかんきつ類です。小麦の栽培も行われます。
モロッコで撮影した写真です
乾燥地域での遊牧やオアシス農業
地中海性気候の地域から南へ行くと、乾燥地域になり、砂漠が広がっており、砂漠ではオアシス農業や遊牧が行われています。
オアシスとは、乾燥した砂漠のなかでも水が得られる場所のことです。砂漠でどこから水を得られるのかというと、主に湧き水、地下水、外来河川の3つがあります。
モロッコの南部で見た、オアシスと、なつめやし。なつめやし畑は、オアシス農業の代表的景観です。
モロッコのオアシス、ナツメヤシ畑
北東部のナイル川沿いの農業
アフリカ大陸の東側、ビクトリア湖から発し、スーダンやエジプト南から北へと流れる世界一長い河川が、ナイル川です。
上流の湿潤な地域で雨が降って川となり、砂漠地域に流れてくる河川を外来河川と呼ばれます。砂漠地域であるスーダンやエジプトを通過するナイル川は、外来河川となりますね。
スーダンやエジプトでは、ナイル川の水をつかって綿花の栽培など、灌漑農業が行われています。また、ラクダやヤギ、羊などが放牧されます。
ナイル川の河口では、デルタが発達していて、稲作が盛んです。
熱帯地域の農業
さらに南へ行って、熱帯が近づいてくると、サバナ気候になります。
乾燥地域よりのサバナでは、ソルガムやヒエなど乾燥に強い作物が育てられます。
サバナのなかでもより湿潤な地域では、キャッサバ、とうもろこしなどを栽培します。
ギニアなどの赤道付近では、熱帯雨林気候で、その周辺は、乾季のあるサバナ気候になっています。ここでは、焼畑による自給的な農業もありますし、プランテーション農業もあります。
ギニア湾岸のナイジェリア、ガーナ、コートジボワールなどでは、自給的作物として、キャッサバやヤムイモが栽培されます。
プランテーション農業も行われています。代表的な作物として、カカオ豆、コーヒー、油やしなどがありますね。
ガーナではカカオ豆、コートジボワールでは、同じくカカオ豆や落花生、ケニアやエチオピアではコーヒーがあります。
ケニアは、かつてイギリスの植民地。イギリスの植民地では、プランテーション農業で茶が栽培されます。他の国では、たとえばインドのアッサム地方もそうです。
植民地の時代、ヨーロッパの企業が入り込んできて、技術、資本を投資して、大規模な農園をつくりました。そこでは、現地の労働力をもちいて、単一の作物のみを栽培します。
東部のエチオピアは赤道付近ではありますが、標高が高いため、温暖冬季少雨気候CWの地域が見られます。南半球のサバナ地域の南側にも、温暖冬季少雨気候CWが見られます。
南アフリカ共和国の農業
南アフリカ共和国は、アフリカにあっても、ヨーロッパっぽいです。気候的にもそうですし、ヨーロッパ人が多く住んでいて、ヨーロッパ的な農業が行われています。
気候区分としては、
- 地中海式気候
- 温暖湿潤気候
- 西岸海洋性気候
- ステップ気候
があります。
地中海式気候では地中海式農業が行われています。
温暖湿潤気候・西岸海洋性気候では、小麦、とうもろこし、野菜などを栽培。
ステップ気候では、企業的牧畜が行われています。
まとめ
以上、アフリカ大陸の農業をまとめた記事でした。
各地域の気候などに沿って、様々な種類の農業が行われています。
- 地中海性気候地域での地中海式農業
- 乾燥地域での遊牧やオアシス農業
- 北東部でのナイル川沿いの灌漑農業や放牧
- サバナや熱帯雨林での自給的作物の栽培や、プランテーション作物の栽培
- 南アフリカ共和国でのヨーロッパ的な農業
があります。
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