エルニーニョ現象の原因と影響。ペルーのアンチョビ漁業への打撃

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エルニーニョ現象とは、世界的な異常気象のひとつで、太平洋東部の熱帯地域の海水温度が上昇してしまう現象です。

これによって、世界中の気候に影響が出てきます。

エルニーニョ現象の原因

赤道付近を東から西へと吹く貿易風が、平年よりも弱くなったことが原因で発生すると考えられています。

貿易風が太平洋の東側の温かい海水を、西側へと運ぶのですが、貿易風が弱まると西側に温かい海水がとどまることになります。

そのため、太平洋中央から東部の赤道付近の海水温度が上がってしまいます。

エルニーニョ現象の影響

太平洋の東側であるアメリカ西部では雨が多くなり、太平洋西側の東南アジアでは高温で雨が少なくなるという現象が起こります。

大きな影響を受けるのが、ペルー沖のアンチョビ(カタクチイワシの一種)の漁業。エルニーニョ現象によって、漁獲量が減ってしまうのです。

海底付近には栄養塩類が多くあり、湧昇流によってこれらが海水表面に上がってくると、光合成によって植物プランクトンが発生。それをエサとする動物プランクトンが増え、さらにそれをエサとする魚がやってくる。

こうして、湧昇流があるところはたくさんの魚がいて、良い漁場となるのです。

湧昇流とは
海水の深いところから海の表面に向かう流れのこと。その文字のまま、湧いて昇ってくる流れです。

しかし、エルニーニョ現象が発生すると、湧昇流が弱まってしまいます。その理由も、貿易風が弱くなったことにあります。

本来であれば、東から西へと吹く貿易風によってペルー沖の海水が西へ流れていくぶん、下から上がってくる海水(=湧昇流)があるはずなのに、貿易風が弱くて海水が西へと流れないため、湧昇流が弱まります。

その結果、海底付近の栄養塩類は海水表面に上がってこなくなり、プランクトンが少なくなり、アンチョビが食べるエサがないので、アンチョビの量も減ってしまうということなのです。

アンチョビは、フィッシュミールに加工されて、飼料や肥料としてつかわれます。ペルー沖はもともとよい漁業場なのですが、エルニーニョ現象によってペルーの漁業が打撃を受けてしまうのです。

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