空っ風(からっ風)はフェーン現象?

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日本で高温になるフェーン現象がよくみられるのは、春の終わりから秋にかけて(5月~10月ごろ)の北陸地方です。

気温が相当高くなってニュースになったりします。

フェーン現象とは、湿った風が山を越えるときに雨を降らせ、山を越えて吹き降ろすときには、高温の乾燥した風となり、気温が上昇する現象のことです。

群馬の空っ風は寒い風

では、冬に日本海側から山を越えて、群馬あたりに吹く空っ風は、どうなのでしょうか?

フェーン現象と言えるものなのか?

夏場のフェーン現象と違う点は、冬の北風で寒さが厳しいことです。

冬の気圧配置は、西のシベリアのほうに高気圧が、日本の東には低気圧が位置し、西高東低の気圧配置になることが多いです。

これが冬の定番の気圧配置。

高気圧から低気圧へと風が流れていきますから、日本海側から太平洋側へと北西の風が吹くことになります。

日本海からの風が大雪を降らせる

この風が、日本の山々にぶつかって上昇気流を起こし、日本海側に雪を降らせます。だから新潟などの日本海側には大量に雪が降るのです。

ある豪雪がニュースになっていた冬に、新潟県の山の近くの町に行ったことがあります。

道路の横には背丈の2倍くらいありそうな雪の壁がありました。

新潟に住む人にとっては、当たり前の光景かもしれませんが、太平洋側に住む私にとっては、なんじゃこりゃ、という驚きの光景でした。

群馬には乾燥した強風が吹く

その後、雪を降らせた風が、本州の山々を越えて太平洋側にやってくると、乾燥した風になっています。

群馬出身の知人から「自転車で北に向かおうとすると、強い向かい風となるので、めちゃくちゃ大変!」と聞いたことがあります。

空っ風もフェーン現象ではあるが

冬の群馬に吹きつける空っ風の場合でも、「フェーン現象」で気温の上昇は起こっています。

ただ、季節は冬で、もともとかなり低温の風ですから、山を越えて多少気温が上がったとしても高温になることはないのです。

空っ風はフェーン現象、と言うことができます。

しかし、よく夏場にニュースになるフェーン現象のように高温にはなりません。

空っ風はもともとが冷たい風なので、山を越えても冷たい風のままです。だから、フェーン現象で気温が、とニュースにならないのかもしれませんね。

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